2025年02月10日

ケんさんの主治医


最近始まった研修医のドラマを観た

仕事に対する一生懸命さに

父・ケンさんの闘病生活でお世話になった若い医師を

思い出した

22年前のこと



研修医ではなく

30歳代の放射線科の医師

真面目で優しく正義感があって

ケンさんも母も信頼していた



最後の入院で

休日のはずなのに

病室に現れた先生は

友人の結婚式に行く前に

バッチリの正装で現れて

ケんさんと二人で

大喜びしたり

ひやかしたり(花婿ちゃうけど)

どんなに嬉しかったか



ケんさんの最期を看取ってくださり

病院を出る時、頭を下げて送り出してくれた



なのに、母はもう先生の名前も顔も忘れた



十分、受け入れる時間があったのに

ケんさんが遠くに行くことの覚悟が

出来なくて

いつまでも自分を責め続けた

精神がおかしなことになっていった



あの先生はもう50歳を超えただろう

きっと、りっぱな医師になっているだろうな

そう思いながら

ドラマを観終えた





  


Posted by サスケ母 at 04:31Comments(2)